2012/08/29

Ceramic Promenade

本業釜からの帰りに「窯垣の小径」にも行ってきました。


かつて登り窯で使用していた道具を積み上げて作った壁や堀が見られます。

見てください。このかわいい壁!こんな壁、欲しいー!

丸いのが ツクと呼ばれる道具で、細長い四角がタナイタです。 タナイタは正方形のタイルのようなもので、その名の通りやきものをのせて焼く棚板のようなものでした。上の写真で見えているのはその断面。このほかにも焼き損じた陶器の破片などを組み合わせてそれぞれ趣向の樵った外壁が連なります。


ちらりと見えているのは、「本業タイル」でしょうか?
なんと明治時代にタイルの本場、ペルシャにまで輸出されていたという逸品です。

なんでも当時、ペルシャではタイルの色柄を美しく出すためには低温で焼く技術しかなく、タイルがもろかったそうです。本業窯で焼かれていたタイルは1200℃もの高温で焼きながらも繊細な色柄を表現することができ、丈夫だったため遠い異国の地でも重宝されたのだとか。

こちらはリューシー・リーのボタンみたい・・・。
あー、陶芸やってみたいなー!!




2012/08/23

Ceramic Science

さて、前回に引き続き瀬戸、本業窯でのお話。

こちらは灰で出来た釉薬。なんとこの瓶一杯にするには軽トラ200杯分の薪がいるんだそう!軽トラ200杯分!?それだけの量、木を切って、燃やせるサイズに割って、燃やして・・・・。薪ストーブユーザーとしては考えただけでも恐ろしい作業です。

こんな風に釉薬から作っているのは瀬戸でも本業窯だけになってしまいました。今ではなかなか灰が手に入らず、お寺などからもらってくるそう。


灰の釉薬は焼いている間の酸素の量が多いと手前のお皿のような黄色に、酸素が少ないと
淡い青色になります。うーん、科学やね。

この濃いグレーの釉薬は何が原料だと思います?


答えは籾殻!そして焼くときれいな白い色になります。焼いてお米の色に戻るなんて、籾殻のやつ、おしゃれなことすんな〜。

その他にも、銅の入った釉薬は緑色に、鉄の入った釉薬は茶色になるそうです。


今もなお、昔ながらの実直な手法で手間ひまかけて作られている器たち。まさに人の手がなせる技ですね。知れば知るほど、その味わいが増していきます・・・・。
これだから民藝好きはやめられない!


2012/08/21

Bride of Seto

せとはー ひぐれてー ゆうなーみ こーなーみー

家人が腕を骨折したことにより恒例の和歌山キャンプはお預け。という訳で我々は瀬戸へ行ってきました。

瀬戸って愛知県だったんですね。(恥)いや、「瀬戸の花嫁」が私を惑わしただけなんです。てっきり瀬戸内海方面かと思ってました。

そしてもう一つ、すごく重大で当たり前なことに改めて気がつきました。「瀬戸物」って瀬戸で作られている焼き物のことだったんですね!(恥)なんだか「瀬戸物」って食器の総称のように認識してました。それだけ瀬戸物が日本全国で使われているという点ではあながち間違っていませんが・・・・。

さて、今回の瀬戸旅行はEINSHOPの買い付けもあり瀬戸焼きの老舗「本業窯」へ行ってきました。約170年も続いている老舗中の老舗です。八代目(!)水野半次郎さんに色々とお話を伺いながら、制作現場を見学させていただきました。

こちらは33年前まで使用していた薪を使った登り釜。


中にも入らせてもらいました。かがまずに入れる大きさの窯は珍しいそう。


中は三畳ほどの広さで、下に開いた穴から火が入ってくる仕組み。なんだか壁面がてかてか光ってます。よーく見てみるとこんな感じ。


むむむ、なんか、味あるな・・・。

なんとこれ、焼いている間に放り込んだ松の木が1200℃もの高温になったことで出来た、いわば天然の釉薬!この偶然の産物から釉薬の歴史が始まったそう・・・・。

ガラス質のため、きらきらとしていたんですね。しかもこの釉薬の発見によって食器から水が漏れなくなった!ってそれまでは水漏れてたのー?って感じですよね。話が壮大すぎる・・・・。

とまぁ、もの作りフリークな私としてはめちゃくちゃ面白い話をわんさか聞けました。一回では書ききらないのでまた次回。

2012/08/08

A Midsummer Night's Dream

日曜日、淡路の花火を見に行ってきました。

しかも今年はなんと、船の上から見られることに!ラッキー!
松林の砂浜に座ってみるのもなかなかオツな感じで好きなのですが、海の上から見られるとは、なんともセレブ気分です。


日もとっぷりと暮れた黒い夜の海に船を走らせます。


夢のような気分で出発・・・・。
さぁ、いよいよはじまり。ほんのすぐそこで打ち上げているので音が体に響きます。



淡路名物、横打!水面に映る光の美しい事!


火の粉がすぐそこ。



波に揺られながら見る花火はいつにもまして幻想的でした。
大きな音にチャロはビビってましたけどね・・・!
夏のイベントが一つ終わちゃったな〜。

2012/08/05

MARUGAME SUBURBIA

久しぶりに姉と女二人旅。


香川県は丸亀へ。新幹線で瀬戸大橋を渡ります。

今回の目的はこちら。

じゃーん。丸亀駅、徒歩1分にある猪熊弦一郎現代美術館!


大きな白い壁に子供の落書きのような馬の絵。いえいえ、れっきとした猪熊先生の作品です!
美術館が建てられた当初「出来たばかりの美術館に落書きされている」と通報されたとか・・・・。ほんまかな。


そしてこちらで今やっている展示が・・・


ホンマタカシの「ニュー・ドキュメンタリー」と、「物物」という猪熊弦一郎氏の使っていた食器や家具などのコレクションをスタイリストの岡尾美代子さんとホンマタカシ氏が選んで、撮影した展示の二つです。

私の中でホンマタカシと言えば、東京・ユースカルチャー・Relax・STUDIO VOICE・・・・まさに90年代そのもの!

昔のインタビュー記事で「アフリカに行ってアフリカっぽい写真をとるなんて駄目。僕はアフリカに行ったって東京っぽい写真を撮る。」というような事を言っていて、妙に納得しました。

写真なんてカメラがあってシャッターさえ押せれば誰だって撮れる。でも、その中でどれだけ自分のスタイルを見せられるかですもんね。ホンマタカシの写真からは時代の空気感がムクムクと漂います。 

過去の作品から現代の作品まで見応えたっぷりの展示。ただ、今回の展示は丸亀の町の至る所にサテライト展示があるそうで、その一つである丸亀城、天守閣へ行ってみることに。

暑い暑い丸亀の町を歩いて20分ほどでようやく見えてきました、丸亀城。でもあまりに暑いのでお城の前に店を出していた屋台のわらび餅でしばし休憩・・・・。


わらび餅屋のおやじに、「お城はここから見るのが一番やで。天守までは坂ばっかりやし暑いから行くのやめとき。」と軽く説得されましたがせっかく20分もかけて来たのだもの!いざ、天守へ!


お城の門をくぐるなり、「なるほどこりゃやめときって言うわ」というような結構な上り坂!暑い日差しと相まってもう汗だくです。早速まるちゃん登りをする姉。(©ちびまる子ちゃん)


暑さで意識モウロウとしながら見たすごい角度の石垣。

そしていよいよ天守へ到着です!


丸亀の街が一望できます。海も見えるなー!

さてさて、肝心のホンマタカシのサテライト展示は天守の一番上層階、3階です。意気揚々とここまで来たのは良かったのですが、実は私、高所恐怖症。しかも、こういう人工物には特に弱い・・・。古いお城なんて足がすくみます・・・・。

結局3階まではあがったものの、立ち上がる事が出来ず、階段に座って作品を見渡す始末。


あぁ、なんでこう階段が急なのかな・・・・。

暑い暑い丸亀での一日でした。

2012/08/04

Detective CHARO

ある夕暮れ時。海辺を歩く怪しげな男が一人・・・。


追跡捜査開始です。
くんくんくん、こっちが匂うぞ。と、名探偵チャロ。


おっと、失礼。不審な男をみませんでしたか?


おっ!いたぞ!!
あれー?なんや、亮さんかー。

なんつって。チャロちゃん劇場でしたー・・・。



海は広いなー。

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...